一般人Nが比較する写真向けプリンタ

めっちゃSEO対策のようなタイトルを
一度つけてみたかったので、頑張って、つけてみた。

知り合いの写真画廊が、閉館すると言うことなので、
最後に写真を出すことにしたのですが、考えてみると
実働するプリンターが無い。

もちろん、どこかに出力を頼めば終わるのですが、
色のコントロールをするのは、結構なトライアンドエラーを
繰り返すわけで、時間もかかるわけで・・・

よし、プリンター。
そんなに大きい出力もしない(インクと用紙代が半端ないのが理由)ので、
本当は、EPSON PM-980C(染料7色B/C/M/Y/LC/LM/DY)のプリンターがあれば、
だけど、もうA4の高画質機は、無くなってるんだよね。

もう一台持っていたのが、MC-2000の家庭向けと言われたPM-4000PX
顔料7色(PB or MB/GY/C/M/Y/LC/LM)で、とにかく、写真展に大活躍。
後継機が、グロスを塗って、安定化処理を行うのですが、
4000PXに関しては、グロス無しのため、マット系用紙と合わせると、独特の風合いあり。
ネットのエプソン非公式カスタムドライバーを利用すれば、
完全モノクロとなり、まさに、伝統的なモノクロ写真プリントが可能。
それまで、単純にPhotoshopで、モノクロにしたものを
単純出力すると、あーカラープリンターで出したね(@^▽^@)となっていたのが、
4000PX(非公式ドライバーといえ)では、
全く遜色なくなり、暗室作業と変わらないようになったのが、当時画期的だったんです。
その後の機種では、公式でも、温黒と冷黒が選べるようなモノクロ対応ドライバーになり
モノクロプリントをめっちゃプッシュしてたような。

ただ、タフな4000PXも寄る年波には勝てぬで、
晩年は、保守終了となり、今は使用不能。

あと、忘れられないプリンターが、HP Photosmart 8753
ちまたでは、はなこさんと言われたとか。
この当時のHPはインクとヘッドが一体型だったんです。
ここめっちゃ大事で、ヘッドクリーニングが不要で、インク変える毎に、ヘッドが新品。
(PM-4000PXでは、インク詰まり(勿論純正インク使用)でも、
かなりの頻度で、インク詰まり→ヘッドクリーニング→インク消費。
ひどいときは、クリーニングだけで、インクが半分以下という、ひどいこともあった。)

8753は、インクが、C/M/Y + PG/DGY/LGY + PC/PM/PBという9色仕様。
とにかく、めっぽうモノクロに強く、DP2s + 8753の組み合わせでは、
本当に綺麗な出力が可能。安くて、メンテナンス性も高く、
若干の、インクのランニングが高い(ヘッド含むので仕方無し)他は、
文句なしのプリンターだった。

ただし、綺麗に出るのは、膨潤型の用紙(当時は専用紙が発売されていた)だけで、
一般的なインクジェット用紙適合が低かった。
また、インクが特殊で、早々と、専用だったインクが、終売を迎えたため、使えなくなった。

その後、HPは家庭向けは、廉価な複合機ばかりとなり、一代限りだったのが、非常に残念。

というわけで、おニュー(←古い)のプリンターを探しに、
厳重なコロナ対策を行いながら、ヨドバシカメラに向かう。

〇EPSON EP-883AW(A4複合機)
染料6色(B/C/M/Y/LC/LM)
インクのランニングは高いけど、写真印刷としては、
A4複合機としては、最も多い色数のインク。

〇EPSON EW-M873T(A4複合機)
顔料1色(B)+染料5色(B/C/M/Y/GY)
ボトル式のインクタンクに変更されたため、ランニングは安い。
ただし、私的な解釈だと、5色機になる、モノクロが多いなら、
グレーが効いてくると思うけど、カラーだと、普通の4色機じゃん。
ただし、店員の、写真にこだわる(かつランニングが安い)なら、この機種とのこと。

〇EPSON SC-PX1V(A3+プリンター)
顔料9色(PB/MB/C/VM/Y/LC/VLM/GY/LGY/DB)
なぜか、大型液晶モニタがある、プロ(っぽい)機。
個人的に、自分でプロとか名乗るのは、プロじゃないような・・・
もう、インクもりもりである。ちなみに、最初に付いてくるインクは、
セットアップ用で、すぐ無くなるらしいので、予備全色(2万円強)を準備してくださいと店員談。
え!それなら、最初からつけとけよ。ディスプレイ無くしたらそのぐらい安くなるでしょ?
PM-4000PXでも、ランプだけだったけど、全く困ってなかったぞ。
プロ機ならストイックにしろよと、かなり印象悪い。
プロの方も買われてますねと言っていたが、『減価償却』できるなら、
この機種も有だと思うけど、正直、個人で買うには、高すぎる。
その上、めちゃくちゃでかい。ここが最大の問題点かもしれない。

なぜか、マゼンダが全部ビビッドになっているのがポイント。
肌色を出すための処方かもしれない。

あと、最高解像度は、5,760×1,440dpiは、3機種とも同じ。
インクの差はあれ、解像度的には、差が無い。
(※紙に吸収される染料と、紙の上に乗せる顔料で、差が出るとは思われる)

値段的には、大雑把に、3万円、6万円、9万円(+2万円)となる。

EPSONの販売員が、売る気オーラ満々なのが辛い。
PM-4000PXのクリーニング地獄は、古かったから、
SC-PX1Vは、最初は高いが、インクタンクが大きいので、ランニングは安い。
などの、謎理論に、少々(かなり?)イラッとしたのは事実。

新品の頃から、よく詰まってたよ、PM-4000PX。
色が好きなので、使ってたけど、正直何回、窓から捨てようかと思ったことか。
(かすれ、クリーニング地獄、からのインク切れ1本、交換後からの連鎖で切れて、最初の1本7割とか)
あと、写真をロール紙で出してる人は、EW-M873Tですね、ランニングが安いから。
いや、実質、5色機で、本体めっちゃ値上げしてるやん、それ、後からの利益を先に乗せてるだけやん。
もーー、携帯電話の料金プランみたいなコトやめれ。と思ってたわけで。

悩んだときは、Canonと思ったが、ほぼ売り切れ。
そのとき、店頭在庫があったのは、次のどちらか。
〇Canon PRO-G1
顔料10色(MBK/PBK/GY/C/PC/R/M/PM/Y/CO)
圧巻の10色と言いたいところだけど、ブラックは切替、1色はグロスなので、実際は、8色機。
一言言えるのは、でかい。
〇Canon PRO-S1
染料8色(BK/GY/LGY/M/PM/C/PC/Y)
よくよく見ると、G1とインク色数としては、変わらない。(Rがなくて、LGYが増えている)
染料か顔料、好みのものをどうぞというCanonからのメッセージかもしれない。同じくデカい。

正直、インクのランニングで、イニシャルで、2万円要るよと言われるEPSONより、
良いかな?と一瞬思ったけど、やっぱり、でかい。デカいのは置き場所に困る。

正直、4000PXで十分な仕事をしていたので、A3+を望まなければ、
インクの面でも、EPSON EP-883AWで十分じゃないか?
ただ、最近の染料機の特徴がよくわかっていなかったので、かなり悩む。
メーカの印刷サンプル見ても、そりゃ綺麗なモノしかないので、あんまり参考にならない。

実は、販売員のおにーさんの、スマホから出力しても、こんな綺麗なんですよ。
と見せてくれた写真、めっちゃ眠いやん、写真。大丈夫か??ほんまに、逆に悩みが増える。

で、結果的に、決めた要因は、インクのパッケージが、カメのEPSON EP-883AW。
大事なことだから、2回言うけど、カメ、しかも、インクの型番KAM-、めっちゃカメ愛に溢れとる。
値段が手頃だったのと、廉価機では6色フルに使えるので、綺麗だろうと信じてゲット。

マット大好きの僕としては、染料にもマットと思ったけども、
マット紙と染料って適性がイマイチなので仕方ない。
ハーネミューレにしようと思ったけど(30枚なので)、
予算が合わず、キャンソンのプラチナファイバーラグ(10枚)にする。
テスト用には、イルフォードのプレミアムグロッシーフォトペーパー(2L)。

と、ここまでが、前段なのです。長い、読んでくれてる人サンクス。
ここからが出力編。

最初はとにかく、調子が眠い。なんでやろ?と知人に聞くと、
『モニター用のシャープでは足らん、シャープかけろ』とありがたいお言葉。
よくUSMは邪道と言われますが、コンピュータの縮小はピクセルを減らすので、
必ず、甘くなります。光学的に修正しているわけではないからです。
ここで、登場、Nik SharpenerPro3、
出力先に合わせたシャープがかけられるので、めっちゃ便利ですよ。
https://nikcollection.dxo.com/ja/sharpener-pro/

今度は、色味が変、なぜだ?実は、エプソンのページに答えがあります。
https://www.epson.jp/katsuyou/photo/archive/kiwameru/theme1/p3.htm

ガチガチにカラーマネージメントしてる環境では、
アプリケーションによるカラーマネージメントを行うのが通常です。
(やたら特集されているので、ご存じの方が多いかも)
ただ、カラーマネージメントって、
各機器を、この規格内に納めようという技術となっているので、
正しくカラーマネージメントをしたから、高画質になるってのは間違いです。
カメラAdobeRGB、モニターAdobeRGB、で揃えていても、
プリンタがsRGBだと、出力結果は、sRGBに準拠するだけです。
※この辺は、奥が深いので、この程度で。

そのため、EPSONの公式でもあるように、お手軽にプリンタの能力を全て使うには、
プリンターによるカラー管理で、元のデータが、Adobe RGBの場合、
プリンタードライバーでAdobe RGBにしてやると、
Adobe RGB→プリンタの持つLUTで出力になるということでしょうか?
※オートフォトFine!EXは結構、泣けてくる結果になるので注意。
あえて、言うなら、ミニラボのデフォルト出力というか・・・

で、実際出力してみると、『ええやん!』
A3+が必要なくて、しっかりした写真出力を希望なら、この機種が最適かも。
値段も、3万程度で、なんと言っても、インクがカメだし。

2Lサイズ(キャビネ)出力は、写真をしっかり見るという意味でも、
安価に出力できるという意味でも一番適切なサイズだと、個人的には思ってます。

ちなみに、ここまでカラー押ししてたのに、
写真展の写真はモノクロにしてしまった、僕ってなんだろう

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